忘れもしない2002年の日韓ワールドカップ開催の年、三上真司さんとお会いするために、大阪のCAPCOMのビルに行きました。心臓が飛び出るかと思うくらい緊張して会議室で待っていると、三上さんが登場。その姿は黒皮のジャケットに真っ黒なサングラス…。ジャケットの内ポケットから何やらゴソゴソと…。スワッ!ゾンビの様に殺される!!と思ったその瞬間、素早い手付きで名刺を。「三上です」、丁寧な言葉使いで、当時流行っていた日本の芸人のギャグの「ヒロシです」のイントネーションをややモノマネしていたのを、僕は見逃しませんでした。今の僕ならすぐさま、「ヒロシ入ってますがな!」と突っ込めていたはずです。話は逸れましたが、ド緊張していた僕を、三上さんは緊張をほぐすために、ギャグを連発してくれました。
本題に入りますが、ビデオゲーム開発は人と人との信頼関係、その繋がりで毎日毎日の積み重ねで、完成を目指します。三上さんは開発スタッフとの信頼関係を常に大事にして、スタッフの皆さんが遠慮しない様、壁を取り除く為にギャグを連発しているはずなのです。そこには三上さんの優しさや、照れもあると思います。そのスタッフの皆さんを思いやる心がチーム力を成熟させて、三上さんが作られてきた名作群が生まれてきた土壌だと思います。
まだまだ話は尽きませんが、僕は三上さんからディレクターとして、ゲームデザイナーとして、ビデオゲームに向き合う姿勢を学びました。そして、三上さんには多くのパダワンがいるなか、光栄にも僕が今回三上さんのHall of Fame(殿堂入り)のプレゼンターにご指名頂けた事は、とても嬉しく思います。
パダワンの一人として、僕のオビ=ワン、三上真司の名誉ある受賞を祝福させてください。そして、業界関係者だけでなく、多くの三上さんのファンがこの受賞を喜び、祝福してくれているでしょう!
三上さん、おめでとうございます。
須田剛一